オイルを塗る、革を焼く

レザークラフト講座 STEP2-3-3 「オイルを塗る、革を焼く」

こんばんわ、革工房かぼちゃへっずです。
前回は、床面やコバの部分など後々処理できない部分を優先的に処理する下処理に関して解説しました。
といっても、必ずしも通る道ってわけではないので省く人は省いてしまっても問題ないかなーとは思います。
レザークラフトは奥が深いというか、一つのモノを作るのに結構な工程を踏まないといけないので、一つ一つ丁寧に作って行かないとどこかで雑な部分が出てきてしまうものです。

さて、今回はSTEP2-3-3という事でそこそこ進んできましたが、まだ全体のパーツをくっつける作業まではいかないところです。
長っ!って感じだと思いますが実際そうなってるので仕方ないわけです。

レザークラフト講座 「革にオイルを塗る」
今まで型紙から切り出してきた革に関して言うと、おそらくオイルが塗られてない状態(売ってる状態だと改めて店で塗る事はあんまりないので)で作業してると思います。
なので、実際革からしたらそこまでオイルが入ってないので、下手をすると(回転の速い革屋さんだと問題ないですが、革が眠ってるようなところだと)パッサパサ状態で買って来て作業してる事もあり得るという事です。
革も、もともとは牛や豚やなんやらから出来てるんで、結局のところ皮膚と同じ感じで見ておかないとだめです。
なのでまず手入れをする段階でオイルを塗るんですが・・・
さて、どの段階で塗れば?というところもあると思います。
もちろん自分も最初の頃はどこで塗ればいいんじゃい!って思ってた時期があったので良くわかりますが
限密にいえばどこってこともないですが、楽をするなら切り出す前の段階でババーっと全部に塗ってしまうと楽です。
が、あたりかまわず一面全部塗る形になるんでどっかでムラとかになってしまう事も考えられるかなぁとも思います。
ってことでウチでは、型紙を切り出した後~パーツを接着する前のどこかのタイミングで一気に全部パパパパッと塗ってます。

オイルを塗る

オイルは基本100%のニートフットオイルを使ってるか、少し純度低めのニートッフトオイルのコンパウンドかどちらかを使ってます。
別に靴買った時に一緒に買うであろうミンクオイルでも問題ないですが、消費を考えたら高いので革屋さんとかでコンパウンド買った方がいいかもしれないです。
塗り方は、ウールピースって羊の毛のハギレみたいのが安く売ってるのでそれ買って来て自分で毛並み揃えて染み込ませて全体に塗る感じです。
わざわざ羊の毛買うのかよ・・・と思う人も多いと思いますがここは買っときましょう。数百円なんで買った方が効率いいです。
正直、最初レザークラフトを始めた際にはそんな事知らず買ってなかった(忘れてた)ので、布とかティッシュとか色々代用できないかやってみたんですが基本全部染み込んじゃって使い物にならんのです。
あと、素手でやらん方がいいです。
某ケン○ッキー食べたあとみたいに手がテッカテカになって洗ってもなかなか落ちづらくなるので、ゴム手袋(医療用みたいな薄い奴)をしてやると楽です。

ちなみに、下敷きみたいのでアクリル板とか敷いてるとテッカテカになって後々大変なんで最初はビニール袋かなんかを広げて使い捨て出来る感じでやると楽ですよ。
慣れてきて半裁丸ごと買うようになったら、漉いたときについてくる床革を適当に刻んで使い捨てのマットとして使えるので便利です。
接着剤のマットにもなるし、染める時の下敷きにもなるし、油さすときの下敷きにも使えて便利なマット誕生というわけです。

ってことで、革を貼り付ける前にオイルを塗っておく
というのも貼り付けた後は段差になったり、塗りにくい部分になってしまったりする事がある部分を含めパーツ全部に塗ってしまおう
というわけです。

レザークラフト講座 「革を焼く」
これに関しては別にやらない人はやらないし、やる人はやるって感じですが。
革も人間の皮膚と似たようなもので、焼こうと思えば焼けるんです(日に)
特に日に当たる部分に革を置いとくと勝手に焼けて色が赤茶っぽく変色しちゃうんですよ。
それを例えば時間かけてタンニンの経年変化をさせる方法にするか、最初のまっちろい感じだとちょっとなぁ・・・ってことで先に少し焼いてしまうかっていう感じです。
とはいえ、油を入れた革が全部焼けるってわけじゃなくてタンニン色素の問題らしいのでヌメ以外は焼けないかもしれませんが。

革を焼く

これは自分用に財布作った時にとりあえず実験で焼いてみよう!と思って焼いてる時のものです。
四隅の黒いのはスピランで染めました。

焼けるのは劣化と思う人もいれば、味が出ると言う人もいますので、人それぞれです。
この工程に関しては好みでという感じですね。
絶対必要!というわけではありませんが、出来上がった時に通常作るよりも味が出た完成品になります。

レザークラフト講座 この工程で必要な道具
・ウールピース
・ニートフットオイル
・ニートフットピュアオイル
・ピュアホースオイル
・ミンクオイル
など

オイルの種類は沢山あり、動物性とそうでないものがあります。
革は元々動物なので、動物性のオイルを塗ることが相性を考えてもベストです。
量販店やレザークラフトショップだと置いてない場合もあるので、専門店にいくのが良いと思います。
専門店が遠いという方は、インターネットから簡単に購入することが出来ます。

■革製品に関しての特性、ご注意などは【紹介・ご注意】をお読みください。
【紹介・ご注意】

■型紙から制作しているので、1からのオーダーメイド制作も可能です。
サイズや機能面から、または予算に応じたものをご提案も可能です。
ベース価格はあくまで牛ヌメ、豚ヌメを使用した場合の基準価格ですので、素材により価格は変動します。
詳細はオーダーメイドのまとめページをご覧ください。
オーダーメイドのまとめ

■素材の詳細や在庫などは下記の【カスタマイズ項目に関して】をご覧ください。

■変更可能なカラーや素材に関しては、お気軽にお問い合わせ下さい。
また、折りや曲げに不向きな素材(ワニの背中など)では制作できないアイテムもあります。

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カテゴリー:レザークラフト虎の巻

2013/11/11

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