バッグの取っ手が壊れたので修理の工程など
こんばんわ、レザークラフトかぼちゃへっずです。
そろそろ地球に氷河期がやってくんじゃないかってくらい最近気温が低くなってて毎日仕事の帰り道に絶滅の危機に陥ってます。
でも雪が降らないというか、おそらく雪が降った方が若干体感温度は高く感じるんじゃないかね?って感じですが・・・
さて、以前作った自分の仕事用に使ってるヌメの普通のビジネスバッグですが当初の予定通り(というか予想通り)取っ手の部分が壊れてきました。
といっても革がブチ切れたとかそういうわけではなく、取っ手を縫い付けてある部分の縫い目が切れてしまってそこからほどけてきた感じですが
もともとあまり何も知らんころに作ったってのもあって強度的な部分で懸念点を抱えつつ使ってモニターも兼ねて強度チェックとか、そういった耐久度図るのに使ったりしてました。
で、今回それを修理しなきゃいけなかったんですが一度縫い付けてから組み立ててるもんで表の部分を一回全部ひっぺがしてからの修正になるわけで・・・
あーこりゃ大変だ(笑
みたいになったんですが、市販のものも結局直すときはそうなるんじゃないかと思うのでこれできっと忠いんでしょう。
そう思う事にしておきます。
実際の修理手順としてはまぁ、色々踏んでるわけですが・・・
まずこれ
これ内側(ポケット側)の取っ手の部分ですね
こっち側は肩にかけて使えるようになってたのでこの留め部分は特に引っ張られる感じですね
そこを考慮して二重で縫うなりしておけばよかった・・・のかもしれません
この写真見てもわかる通り、左側の縫い始めの部分が糸がほつれてしまっておりますです、はい。
次はこれ
内側の反対の部分ですが、片方だけ修理ってのもできないのでこっちも糸を一本一本切断してほどいていきます。
接着が合成ゴム系のものではなく、酢酸系のボンドでつけてるので何年か経つとパリパリになって既に接着力なんかは風化しちゃってますね。
という事は、こういう接着部分はやっぱり合成ゴム系のがいいのかな・・・とか思ったりします
まぁ使ってみないとわからない部分ではありますが。
で、これをどう直すかって
この留め具自体は破損してないので、なるべく流用するとして土台をつけてその上にこの留め具を縫いつける形で二重に縫っていくことで補強する形式にします。
というわけで、ここで今回土台を作るために現段階での留め具のサイズを測って、書き出します。
これが書き出したもの
40*20が現在のサイズになっているので、それに縫い代を各辺5mm(実際は3mmで縫う)追加したものを書き出したのが下のもの。
そして実際のサイズに書き出した型紙が、下にある方眼の工作用紙のものです。
これは実際の型紙をヌメにケガキしたもの。
ですが、新しいヌメを使っちゃうと色味の具合が変わっててちょっとなぁ・・・という事でクローゼットに眠る古いヌメ(色が沈着してそうなもの)を引っ張り出してきて転写してあります。
これは切り出してからコバの処理を終えた取っ手の土台パーツ。
色味は遠くはないですが、まだ若いのでここからさらに手を入れて・・・
オイルを入れたりなんだりして、現在使っている色味に近づけていきます。
使ってるうちにこの部分は艶が出るので、今はこの具合の濃さで問題なしです。
さて、ここからが問題です。
中に一枚ヌメを内貼りしてるのでこのままだと取っ手の部分が縫いつけられない!さぁどうしよう!
ポケット部分は内側が空いてるので、ポケットのファスナー開けて縫う事は可能ですがこれはもうどうしようもないので一度縫い目を全部分解して接着されてる部分を丁寧にはがしながらの作業になります。
こちらが綺麗に剥がした(つもり)内部になります。
白い部分はボンドが綺麗にはがれず床面がちょこっとはがれてしまった感じですが、まぁ内部になるので後で綺麗にゴム系接着剤でくっつければいいとして
外側から糸をほどくと、糸きりが埋まって革の表面に傷が付いてしまうので内側から糸をひとつずつ切りながら分解していきます。
そして取っ手
あらかじめ土台と接着して開ける穴のガイドを菱目で売ったものを用意します(貫通はしてないので軽く押す程度)
もともと空いていた穴同士を合わせるために、菱ギリで古い方の穴を貫通させた後に、穴がずれないようにガイドで針を刺しながら接着します。
この時に穴がずれてしまうと目も当てられないので慎重に作業します。
そして、土台の方の本穴を菱ギリを使って一目ずつ慎重に垂直に開けて行きます。
と、なんだかんだで修理するのも結構な工程と時間がかかっちゃうもんですね。
とはいえ、やはり革は丈夫な素材なので使えるところまで限界まで修理して使って行きたいものだなと改めて思いました。
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