カイマンからクロコダイルへロングウォレット張替えその2

カイマンからクロコダイルへロングウォレット張替え　その2

こんばんわ、レザークラフトかぼちゃへっずです

暑いけど涼しい、涼しいけど暑い
そんなちょっぴりアンビバレンツな季節（？）です
実際30度超えてるから涼しいってこたぁねぇんですが、今までがアホみたいな気温の中生き抜いてきたので涼しく感じられるやつです
アメがムチでムチがアメでみたいな
多分間違ってますけどね（笑

さてさて、カイマンの財布を分解してちょっと外側を張り替えるやつです
前回の記事→[カイマンからクロコダイルへロングウォレット張替え　その1]
あらすじとしては、カイマンの腹（特大）の部分を使って財布を作ったものの柔軟性がなく割れが出てきたり曲げに無理が生じるところがあったりなかったり
中身は無事なので中身はそのまま使って外側だけ張り替えてしまえー大作戦

とりあえず外側にあったカイマンの部分を剥ぎ取って、中身と外装に分けました

ここで登場、クロコダイルです
クラウンの形もほぼ対称になってキレイな状態なんで仕入れといたやつです
大きさもロングのラウンドが取れる申し分ない大きさ
なのですが、実はデッドストックのカサカサ状態のものなんで頼まれてこれを使ってもどれだけ使えるものなのかちょっと想像も出来なくて保証も出来ない感じなので自分でどれくらい使えるものなのか、またカサカサをメンテして使ってどの程度までちゃんとするかを実験する意味でもまずは自分でやってみるという感じです
ちなみに、古いタンニンなんで正直土に還るから油入れても繊維がボロってきてるものはどうしようも無いです
風化して朽ちて粉になってしまう場合もありますが、裏を貼って曲げが急にならないように作れば平気かなー？と

クロコダイルはじめ、4足歩行の生き物の革は腕周りと足周りと肩と歪みがあってどんだけまっすぐに伸ばしても必ず歪みがでて綺麗に一枚のシートにはなりません
ので、ここでちょっとその辺りを綺麗に平らにするために接がないといけないのが時間のかかるところ

曲面やら何やらを接いで平らにしたものがこちら
元が硬いのと、古いので多少の歪みはそのままです
むしろクロコダイルって言って売ってるけどよく見たら肩部分の歪みが一切なくて真っ平らで鱗が綺麗に揃ってるのを見かけますが、あれは完全に偽物ですよね
ヘビの形みたいに筒型なら開いたら真っ平らになりますが、明らかに腕部分まで使ってるのに接ぎが無いものが時折あります
更にひどいものはクラウンが2つついてるバッグなんかは確実に2匹つないでるんですが、そのつなぎ目が無いとなると一体どんな生き物なのかって話になっちゃいますしね
まぁそれに関してはヘビもそうですが、ヘビ革！って書いてあるバッグで、横並びに背中、腹、背中になってるものはわかります
真ん中に腹鱗板があって、両脇に背中部分があるものはバックカットのヘビであります
が、ベリーカットだと腹側から割ってるので、腹鱗板が両脇に半分ずつきて、真ん中が背中になります
ただ時折腹鱗板（完全なもの）、背、腹鱗板、背と続いてつなぎ目もなく鱗の柄も乱れることなくあるものがあったりするんですがこれは合皮プリントだったりしますね
知り合いが持ってたバッグが本物のヘビ革のバッグだよ！って見せてくれたんですが、明らかに縦に3匹使ってるのにつなぎ目が無いので想像するとちょっと謎のUMAになってしまいます（笑

で、ここで問題
前に空けた縫い穴と同じ位置に完全に穴を打たないと確実にずれるんで、まず穴のトレースをしないといけません
なので、前のパーツ（カイマン）をピッタリと合わせて型紙に穴を開けていきます
それからその型紙を見て穴の列に乱れを修正して直線に直してから、新しい素材にそれを当てつつ同じ位置にピッタリまっすぐ穴を空けていく作業になります

■革製品に関しての特性、ご注意などは【紹介・ご注意】をお読みください。
【紹介・ご注意】

■型紙から制作しているので、1からのオーダーメイド制作も可能です。
サイズや機能面から、または予算に応じたものをご提案も可能です。
ベース価格はあくまで牛ヌメ、豚ヌメを使用した場合の基準価格ですので、素材により価格は変動します。
詳細はオーダーメイドのまとめページをご覧ください。
オーダーメイドのまとめ

■素材の詳細や在庫などは下記の【カスタマイズ項目に関して】をご覧ください。

■変更可能なカラーや素材に関しては、お気軽にお問い合わせ下さい。
また、折りや曲げに不向きな素材（ワニの背中など）では制作できないアイテムもあります。

※制作している商品にはすべて刻印が入っています。

※閲覧環境により、掲載写真と実際の色に誤差がある場合があります。