エイのインレイ財布の修理その1 - 革工房かぼちゃへっず

エイのインレイ財布の修理　その1

こんばんわ、レザークラフトかぼちゃへっずです

春かな？春かな？
止まらない食欲が先日訪れました
数年に一度訪れるか訪れないかわからない謎の爆食日を終えて今は通常に戻ってます
原因はわからないんですが、不思議ですよね

さて、今回は修理のお話
以前作った[エイのハーフウォレットが完成]の財布のお修理です
2016年11月って書いてあるので、約1年くらいの使用ってことですね
なんですが、かなりの摩耗というか不思議な感じになっていて修理を頼まれて戻ってきました
去年年末に返って来たので1年でこんなになるのかな？という状況でちょっと不可解な部分もありますが、とりあえず直せるところは直していかないとなので直します
今回の修理ポイントは
・カード入れが裂けた
・お札入れの真ん中が伸びた
・エイがすごい削れた（←1番謎）
の3つ

ということで、1つずつ解明して適切に修理を開始です
作る時にこういう使い方でよくこの部分が壊れるからって言う話を聞けば、その使い方に合わせた形で作るんですが
特にない場合は一般的な形になるので使ってて修理の段階で使い方に合わせた形で直すっていう感じになります

1.カード入れが裂けた

よくあるカードポケットですが、裂けてます
糸がほつれたって聞いてたんですが、実際戻ってきたら裂けてました
多くはカードを何枚も入れてたりする場合に起きるんですが、カードの抜き方がスライドではなくて浮かせて抜いたりしても起こります
今まで作ってきた中では初めてなんで、使い方に特徴があるのかな？とも思いましたが特にそんなこともないらしく普通に使っていて裂けたみたいです
特にカードきつきつなわけでもないので、裂けた経緯がわからんですが普通に使ってて裂けたということであれば、裂けないタイプのカードポケットに変更する感じですかね

2.お札入れの真ん中が伸びた

これはハーフウォレットの右と左の間の部分で、一般的には親指を入れてお札を取り出す部分のベロになってるところです
そう言えば渡した時から、ここが伸びたりしない？大丈夫？みたいな話はあったんですが今まで一度もここが伸びたって話は聞いたことが無かったし、5年とか使っててもみんな普通に使ってるので特に問題はないかなと思ってましたが
戻ってきた時にベロっと伸びてて、縫い目が裂けてたのであれま？！って感じになりました
通常この部分は1mmを使って伸びの少ない部分を使ってるんですが、2mmだとちょっとゴツめだしなんだかなぁって感じになるので悩む所です
元々伸びたりしないか気にしてたので、何かしらの不安と言うか伸びそう的な物があったのかもしれませんがこれ補強したところで使い方は同じなので伸びるのも時間の問題
ということで、ここも伸びないような形に変更します

エイがすごい削れた

これに関してはちょっと不可解なポイントですね
エイはかなり強めの素材なんで、そうそう簡単に削れる事もないんですが結構綺麗に吟ずり状態になって戻ってきました
今まで10個以上エイの財布を作りましたが、普通に使っても大体5年くらいは持つものなので1年くらいでここまで削れることってあるのかな？と思います
本人も普通に使ってただけで特に荒い使い方はしていないということなんで、謎です
インレイなんでピンクの部分が高くなってエイの部分は若干低いんですが、もし荒い使い方であれば高い部分の牛革のピンクのところが傷ついたり擦れたりするはずなんですけどその部分は完全に綺麗なまま、何故かエイだけ削れてます
なので、これは一度染めて艶出ししてまた綺麗な状態に戻すって感じです

黒を入れ直して艶出しして綺麗にした状態です

分解して思ったんですが、糸がプツプツとピンセットでつまむだけで取れてしまうくらいに傷んでたもの謎です
麻糸なんでロウたっぷりで蝋引きしてるんで他の人なんかは3年～5年してやっと糸が切れてきたなんてくらいの長さで使ってるんですが、1年で糸がもうボロボロで風化しちゃってたのもちょっと解釈が難しい所ですね
全体的にもっと数年経った感じか、使わずに数年放置してた感じか、どちらにしてもかなり財布そのもののバイタリティが落ちてるので、その辺も回復させつつ修理します
何かオペみたいな感じですね

ちなみに、聞いた所本人の周りでは怪奇現象的なことが多々起こるらしく同時に作った息子のエイの財布[エイのミドルウォレット]は特にそんなことも無く問題はないみたいで自分のだけ破損が多くなっているということです
謎の力が働いてるのか、エイ革っていうものとの相性なのか、何かオカルト的な現象なんでしょうかね

■革製品に関しての特性、ご注意などは【紹介・ご注意】をお読みください。
【紹介・ご注意】

■型紙から制作しているので、1からのオーダーメイド制作も可能です。
サイズや機能面から、または予算に応じたものをご提案も可能です。
ベース価格はあくまで牛ヌメ、豚ヌメを使用した場合の基準価格ですので、素材により価格は変動します。
詳細はオーダーメイドのまとめページをご覧ください。
オーダーメイドのまとめ

■素材の詳細や在庫などは下記の【カスタマイズ項目に関して】をご覧ください。

■変更可能なカラーや素材に関しては、お気軽にお問い合わせ下さい。
また、折りや曲げに不向きな素材（ワニの背中など）では制作できないアイテムもあります。

※制作している商品にはすべて刻印が入っています。

※閲覧環境により、掲載写真と実際の色に誤差がある場合があります。